ミャンマーの黒クルミ ~価格交渉から輸出までの挑戦~

クルミはミャンマーの雨季5月―6月に成長し、9月―10月に収穫されます。通常は5月中までに買付けを行い、農家さんに前払い金を払ってある程度の量を確保するというのがこの村の流儀です。この村の隣が中国、そして、バイヤーには中国人が多いこともあり量を欲しければ早めに交渉が必要です。今回はすべてが初めて。前払い金の価格も幾らが妥当なのか、ミャンマーチームの1人、チャンヨンの知人とはいえ前払いを払ってしまって本当に大丈夫か?すべてが手探りです。最悪の事態も覚悟したうえで前払い価格は昨年のマーケット価格を見てだいたいの卸値を試算し、その何割かを払いました。この前払い金をつかって農家ではクルミを集める人手を出したりするのでこれがないときついのだと言います。

 

収穫後、契約した量のクルミを回収し乾燥させるのですが、この時点でいかにきれいにクルミを乾燥できるかで殻の中のクルミの品質が決まります。ミッチナーの事務所では到着したクルミを天日干しする一方で、日々すべて手作業で、洗っては専用の乾燥オーブンで20時間乾燥させる作業を繰り返し行い、保管するという作業の連続です。このオーブンはカンボジアのカシューナッツ用オーブンの技術を応用してカンボジアのデン君やチャリンと協働してクルミ用に作り替えたものを使用しています。

 

 

その後、乾燥したクルミを、道具を使って手作業で割っていきます。品質別に目視ですべて分別し、だいたい殻の重さもあるので40%前後が殻と不良、60%の良質のクルミが取れれば現状よい状態です。このクルミの管理をアダが現在担当しています。エクセルで数値を入れるだけでなく、この不良%をいかに下げられるかを考えて次の購入に生かしてもらいたいと思っています。一連の流れをみていくと、ほぼ洗浄と乾燥次第だと私は思っているのですが、彼がそれをどう考え、次へつなげるか?それが今から楽しみです。

 

その後、真空パックにパッキングして出荷日を待つのですが、出荷を待つとはいえ、輸出までの道のりは長いです。国内での検査、そして日本に到着した際のカビの命令検査をクリアして初めて、日本では流通できるのです。輸入ロットの中の一部を検査しますが、そこから少量でもカビが検出されたらすべて廃棄です。当然と言えば当然ですが、かなりの損失なので、クルミが着実に流通できるということは、一連のプロセスをきちんと管理し、品質を上げていくということが必須。これらを海外だけでなく国内でも菓子に加工して販売などできれば流通量も増やしていけると考えています。

 

今後も継続して購入し、徐々に量を増やしていけるように地道な努力を続け、「またあの原種の黒クルミを食べたい」と言っていただけるように、ちゃんとビジネスにしていきたいと思っています。4月ごろ届けるべく取り組んでいますので、応援いただけば嬉しく思います。

 

Written by Higuchi in Myanmar

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