産後の女性のために:カンボジア 民間薬

ビジネスを始めてから、サンボーと呼ばれる村で時間を過ごすことが多くなった。この村は2000年まではジャングルの中に埋もれていたので、昔からの文化がたくさん残っている。目に見えるもんとしては2017年に世界遺産になったサンボー・プレイ・クック遺跡があるが、目には見えない伝統もたくさん残っている。人々は森の精霊を今も崇めている。生活は近代的なテクノロジーが入ってきたとはいえ、昔ながらの生活スタイルが守られている。その一つの例が伝統薬の世界だ。

先週、牛を連れて田んぼへと向かっていた時、一人の女性が薬を作っているところに出くわした。私の若者ネットワークの一員のチョムランのお母さんだったので、ちょっと話をすることにした。彼女は妊娠している娘のために薬を作っているのだった。この薬、丸薬は産後に飲むものだが、男性でも筋肉痛や背中に痛みがあるときに飲む場合がある。

  • ガランガイあるいはプレイ、タイ生姜. 通常の生姜の根によく似ているが強い香りを持つ。
  • ターメリック
  • ハチミツ

こうした原材料は全て村で手に入る

作り方
まずガランガイとターメリックをスライスして、水分がなくなるまでよく乾かす。これを粉になるまですりつぶす。次に大きな皿もしくはボウルの中に全てを入れて、ハチミツを加えていく。ハチミツの量は丸薬が作れるぐらいにする。丸薬の大きさは飲みこめるほどの小ささで、乾かしやすい大きさでなくてはいけない。よく乾かしてあれば4ヶ月以上ときには1年保存できる。

チョムランの母が語ったところによれば、ガランガイは熱を持つので凝固した血に良い。一方でターメリックは冷たい性質だが、これは癒しの効果がある。ハチミツも熱の性質があるのだが、たくさん食べてはいけない。けれど排毒の機能があるし、食べても害のないものだ。丸薬が嫌いな人はハチミツを加えずに粉のままお湯に溶かして飲む。特にきつい労働の後で関節や筋肉を痛めたときに飲むものだ。昔はごく普通に使っていたのだけれど、この頃の世代はどうやって使うかも知らないものだから、本当に頭にくるよ。チョムランの母はそう言ってニッコリと笑って続けた。この頃の薬は即に効くけど本当に高くてね。彼女はどうしても馴染めないのだという。

チムチョーデン カンボジアCWB